ヤマガタトラベル

ヤマガタを旅するように暮らす。

湯田川温泉正面の湯(鶴岡市)

これだけ寒くなると温泉に入りたくなる。

幸いにも山形県は全市町村に温泉があるという温泉県だ。温泉旅館だけでなく共同浴場や三セクの温浴施設も整備されており、仕事帰りにワンコインで温泉を楽しむことができるという素晴らしい環境。今回は鶴岡市の市街地からほど近い、開湯1300年の湯田川温泉共同浴場、正面の湯に行ってきた。

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湯田川温泉鶴岡市中心部から国道345号線を車で15分ほど行ったところにある「鶴岡の奥座敷」とも言われる閑静な温泉街だ。温泉街の中央を一本の目抜き通りが貫き、その両側に温泉旅館や土産屋が軒を連ねている…と言えば聞こえはいいのだが、ご多分に漏れず空き店舗が点在し、歩く人も疎らな鄙びた温泉街というのが現実である。

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その温泉街の目抜き通りの中心にあるのが正面の湯。昔ながらの瓦屋根の建物が独特の存在感を放っているので、歩いていれば気づかない人はいないと思う。正面の玄関から中に入ろうとすると、男湯/女湯の入口は鍵がかかっていて入れない様子。どうやら共同浴場のすぐそばにある船見商店で入浴料200円を支払って鍵を開けてもらう必要があるようだ。船見商店でそのことを告げて入浴料200円を支払うと、わざわざ店主が一緒に正面の湯まで歩いてきて鍵を開錠してくれる。

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そして、お目当の正面の湯へ。コンパクトな浴室に正方形の浴槽で、無色透明のお湯というシンプルな共同浴場だ。そして、期待していたとおり源泉掛け流しの豊富な湯量。共同浴場というと熱めのお湯を想像しがちなのだが、ここ湯田川温泉正面の湯は本当にいい湯加減でじっくりと湯船に浸かっていられる。というよりも、湯船からあがりたくなくなるのだ。聞いてみるとこの共同浴場は加水・加温・循環をしていない「天然掛け流し」という極めて純粋な天然温泉とのこと。まさに奇跡の湯だ。これは鶴岡市に来たら少し足を伸ばして湯田川温泉に行ってみる価値は十分にあるのだと思う。

 

名称:湯田川温泉 正面の湯

場所:鶴岡市湯田川湯元47

営業時間:07:00〜09:00/11:00〜19:00

定休日:年中無休

料金:200円(船見商店で入浴券を購入)

駐車場:有り(住民会・共同浴場駐車場)